安全・保全・美観・性能

マンション・ビルの改修・修繕というと、「大規模修繕」という言葉が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。これは、なにもかもまとめて工事ができるから便利ですよ、という方法。しかし、ちょっと待ってください。そんなにどこもかしこもが同じ時期に傷むものなのでしょうか。

大規模修繕から目的修繕へ

大規模修繕とは、「本来は一部の設備交換だけで済むけれど、せっかくだから周りの設備もまとめて交換しておく」というやり方。本当に交換が必要なのは一部だけですから、それ以外の設備交換は目的とズレた「無駄なこと」です。

「大規模」という言葉の中に隠れた無駄を省いた修繕工事――それが弊社の提唱する「目的修繕」なのです。

改修・修繕の目的

  • 安全性のため
  • 長期保全のため
  • 美観のため
  • 性能維持のため

そもそも、マンション・ビルを改修・修繕する目的は、上記にあるとおり「暮らしやすさの維持」です。「修繕する年になったから」というのは、明確な目的ではありません。目的が明確でないまま施工すると、無駄が生じてしまうのです。

例:屋上とバルコニーの修繕目的

一見すると似たような「屋上」と「バルコニー」であっても、修繕目的には明確な違いがあります。

屋上
下に部屋があるため、主な修繕目的は「防水」

バルコニー
下に部屋がないため、主な修繕目的は「保全」

目的修繕のメリット

目的修繕とは、今ある建物の現状から、不具合や機能の低下・美観上の劣化、あるいは長期的な保全のための予防修繕など、お客様が必要とされることを明確にしていただいて、それを解決するための工事計画を当社がご提案し、よりよい建物の修繕を行おうという修繕工事の考え方です。
建物全体を対象にする大規模な工事を計画するにあたり、解決すべき課題をはっきりさせ、工事全体の趣旨やそれぞれの工事の目的を計画することが、よりよい保全につながります。また、建物の資産価値を上げるための新たな工夫が提案されるのにつながります。
外壁全体の修繕からだと、業者側が現状に関わりなく、八方美人的な提案をしたとするなら、それはよい工事計画とは言えないでしょう。お客様にとって本当は必要ではない工事が紛れこんでいるかもしれません。工事業者は現状に対し、対策や工法をいくつか用意、その中から一番最適なものをご提案し、よりよい目的解決の方策を検討するようにしていくべきだと考えます。

■ 業者も目的に合わせた適切な施工を提案できる
■ 業者が中・長期的なアドバイス、計画的な施工内容も伝えられる
■ 必要以上の施工をする必要がない

目的修繕では、お客様が考えている改修・修繕の目的に合わせた施工方法、内容などをご提案できます。